Monday, August 27, 2007

ぼりびあトリビア 任地編その1



帰国前に一度は書いてみたかった任国で出会ったトリビアたち。約2年ボリビア国に住んでいるが、未だに驚愕させられる毎日。日々のトリビアな出来事、現象、物体を何編かに渡って紹介したい。

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「それも捨てんのか!」

おそらく、どこの途上国でもよく見かける光景。路上でのごみのポイ捨て。

ある日、路上を歩いていると目の前を通り過ぎたバスの窓から何か落ちてきた。ボテッと音を立てた輩。使用済みオムツだ。

それからというもの路上に落ちているオムツが目に付く。それもそのはず、捨てられているオムツの9割が野良犬に荒され、包まれているはずの汚物が周囲に飛び散っている。原型を留めていないだけに、生物界の自然現象として相受け入れられない不快感がある。

先日、路上に投げ捨てられるのは赤ちゃん用だけではないことが発覚した。「ナプキン、お前もか。」そう放った瞬間、疲労感に包まれた深いため息が漏れそうなのを感じた。けれども、実際に出たのは「ふっ」って音が出そうな軽い笑いだった。例えて言うなら、可哀想な人を見て母性本能がくすぐられる、そんな極めて歪曲した感情だった。

この国に住んで、この国の人に幾度と失望し、この国を少しでもよくしたいと思ってここまできたけれど、結局一番変わったのは自分だった。この国のとんでもない側面を人事として考えられなくなってしまった自分。親ばかってこんな感情を言うのか。

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