Monday, May 21, 2007

4つの山を越える


今週末、アメリカ人の女友だちと一緒に2日間で40キロ、4つの山を越える山登りをしてきた。金曜の夜、雨が降る中任地を出発。直前まで仕事に追われていたので、部屋で目にした使えそうなものを手にして待ち合わせ場所のバス停まで大急ぎで到着。遅刻15分。あたりを心配そうに見回している彼女を遠くで発見。大声で叫ぶ。

私  「クラウディア!!!え、そんな大きな荷物?何もって来たの?」
彼女 「テント、寝袋、食材、調理用具、もろもろ。」
私  「なんか悪いね。わたし、言われた通り、毛布とスパゲティーしかもってきてないよ。」
彼女 「大丈夫よ。」

その後、2000メートル級の山と谷を越える間、彼女の「大丈夫」を何度聞いたことか。全くもって、大丈夫ではなかった。勘違いもいいろことだった。靴、かばん、持参した食材と水の量。スニーカーもどきのお洒落靴の所為で足の指が痛く前進不能となる。寝袋がないために寒さで眠れず。肩掛けかばんのために背骨が2日間曲がり続ける。喉の渇きと飢えに耐えて山々を谷を川を越える。耐えられず、川水を専用の薬で殺菌して飲んだ。彼女が緊急用に持っていた薬だ。まさかとは思ったが、その夜泡を含んだ下痢に見舞われた。

ボリビアで登山するとはということなのか。通りすがりの貧しい農民に襲われる。野良犬に噛まれる。虎やパンサーに遭遇する。道なき道で迷子となって遭難する。餓死する。自然災害にあう。感染症にかかる。考えられないことが起こりうるってことなんだ。

山頂から眺めた谷の景色、努力と流した涙の数ほど美しい。いくつも山々を越え、前の山頂から数十キロ進んだことを視界に納め、どれだけ自分が成長したかを噛み締める。日が沈めば、雨や風が強ければ、自然に従う。逆らえない運命をしょって、一つ一つの障害を越えてやっと目的地に到着するあの思い。山登りに自分の人生を写しだす。谷があれば、山があるんじゃ。

痛い腿をさすりながら、クラウディアにこの旅に誘ってくれたことを何度も感謝した。友情がまた一つ深まった貴重な週末になった。

写真は出発の朝、小雨の中出発。その他の写真は近日中UPです。

2 Comments:

Blogger Unknown said...

Hi nachito, thanks

Monday, May 21, 2007 11:58:00 AM  
Blogger Natsuko said...

Um, I dont know you, Mueja. But thank YOU for visiting.

Tuesday, May 22, 2007 12:59:00 PM  

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