Saturday, April 28, 2007

プロジェクト作成、実施、モニタリング




プロジェクト作成、実施、モニタリング。聞こえは良いですが、調整し実施する方は、非常に大変です。といえるほどの回数や経験を持っているわけではないけれどね。

最近、4ヶ月かけて衛生教育と職業訓練をあわせたプロジェクトを1つ仕上げた。対象は、高地からだまされて連れて来られる農民。ほかの活動も同時にやっているので、こんなにかかっちゃった。当プロジェクトでは、カウンターパートに準看護学校と民間企業を入れて、後は申請書を送るのと、支援が決まったら、コーディネート、実施、モニタリングが残っているのみ。

もうひとつ新しく任地を対象にSIT&HIV/AIDS第一段階(感染していない人)/第二段階(HIVに感染している人対象)予防のためのプロジェクトを同僚と作り始めました。自分たちだけでは労力的に補えないのと、財政的にも申請先によってはカバーしてくれないもの(土地、消費財、外部者を雇った場合の給料、交通費などなど)があるので、必ずどのプロジェクトにも民間企業、学校、市役所、診療所などのカウンターパートを立てている。

ってことは、プロジェクト作成者や申請者には、それなりの人を動かす力とコネと信頼がないとお金だけあっても回せない。これがもっとも厄介なところ。こんなトロピカルな土地柄では、自分のお尻を上げるも一苦労。考えても見てくださいよ。

プロジェクト作成にはPCMを始めとして様々な手法があるけれど、もっぱら同僚がこよなく愛しているのが、「問題発見ツリー」と「Macrologico(日本語だと何かしら・・・)」という2つの手法。2つ目は、上位目標、中間目標、下位目標(詳細な目標)、活動内容、出したい結果、評価のためのインディケーターなどをさらに細かい項目別に見ていくというもの。この手法でプロジェクトを作成すると非常に効率的で効果的。私も扱いにだいぶ慣れてきた。

私の配属先上司が、ボリビア駐在事務所の担当者に任期延長を直接お願い(お世辞で言ってくれているのかもしれないけれど)してくれているのも振り切って、延長申請はしないことにしたんだけれど、プロジェクトの成り行きを考えると、最低でも3ヶ月は延長したほうが現実的だと思ってしまう。その一方で、同僚の手に100%任せてOKという状態ではないと、プロジェクトの持続性という点では、落ち度がまだあるということになる。不安。ではあるが、詰まる所私は去る人間だし、同僚のこと信頼もしている。

帰国か。最近はいつになく日本が恋しいが、まだ心の準備はできてないなぁ。

写真は、一時契約雇用人として高地から来る農民がさとうきびを収穫しているところ&農地でのテント暮らしの様子。当プロジェクトについては、せっかくなので、もうすこし後日ちゃんと説明しようと思います。

Monday, April 23, 2007

落ちこぼれ


落ちこぼれ
和菓子の名につけたいようなやさしさ

落ちこぼれ
いまは自嘲や出来損ないの謂

落ちこぼれないための
ばかばかしくも切ない修行

落ちこぼれにこそ
魅力も風合いも香るのに

落ちこぼれの実
いっぱい包容できるのが豊かな大地

それならお前が落ちこぼれろ
はい 女としてはとっくに落ちこぼれ

落ちこぼれずに旨げに成って
むざむざ食われてなるものか

落ちこぼれ
結果ではなく

落ちこぼれ
華々しい意志であれ

-茨木のり子

Saturday, April 21, 2007

死を忘るるな


Memento mori.



Remember that you have to die.



死を忘るるな.

Wednesday, April 18, 2007

本日、拳銃発砲にあった




のは、私ではありません。任地から約1時間車でいった先にある国内最大の産業都市であるサンタクルス市に住む専門家。真昼間に街のど真ん中プラザを歩いている途中、バイクで近寄ってきた犯人に鞄を奪われそうになり、抵抗。3発拳銃で撃たれ1発が中指に当たり貫通。現在入院中ですと。ボリビア国、JICA関係者初の拳銃発砲による負傷事件。恐ろしい世の中です。ちょうど昨晩ボリビア人の友人に誘われオメカシして、夜中このプラサ目の前にあるバーでセクシーお笑い劇場にノホホンと行ってきた私。生きていることを感謝する日々が、あと8ヶ月弱続きます。

Tuesday, April 10, 2007

JICA「世界HOTアングル」投稿 寄稿文

活動に関してではないですが、ボリビアの文化について少しわかる記事です。

お暇でしたら、どうぞ読んでみてください。

「カーニバルで生まれた感謝の気持ち」

http://hotangle.jica.go.jp/america/bol/

Saturday, April 07, 2007

米国開発庁(USAID)とのコラボ事業「保健祭り」











犬に噛まれるまで、インテンシブに活動していたのが米国開発庁(USAID)と配属先のコラボ事業であった保健祭りの開催。保健祭りでは、コミュニティーの人々に対して病気そのものの正しい知識を得てもらい、予防を促すとことを目指す。選ばれた3つの高校の複数のクラスに対して、テーマを与え、教育マテリアルを作らせ、町の中心のプラザで彼らがファシリテーターとなり住民に指導する。テーマは、デング熱、マラリア、下痢、母子保健(母乳の与え方、家族計画など)、ハンタウイルス、栄養失調、栄養分類、結核、疫病予防、性病など当地域で流行している病など予防が必要なテーマがUSAIDのほうで選択されていた。

私達、医療従事者の仕事は、まず各クラスでテーマに沿った十分な基礎知識を得てもらうためにプロジェクターなどの視覚教材などを使用して、参加型ワークショップを行なうこと。私が担当したのは、2クラスで栄養失調と栄養分類をテーマにしたもの。地元の看護婦と共にプログラムを作成。看護婦らは、PPTを使って知識を与えるパートを担当。私は、体を動かすワークショップ(ブレインストーミング、知識をきちんと飲み込んだかを確認するための評価部分)の楽しいパートを担当することになった。

授業当日、いつもじゃありえない自分の活動の写真撮りを頼むのを忘れるほど楽しんでしまった・・・。生徒があまりにはしゃいで参加してしまったので、ヘルプで授業に入ったUSAIDの職員もちょい困り気味。学生時に日本で立ち上げた開発教育団体で中高を訪問した際に、窓口担当の学校の先生に「盛り上げすぎ」と良い意味で注意されたのを思い出した。楽しければそれでいいわけじゃない。だからこそ内容を充実させる必要があるってのも、わかってます。でも、基本として、心から楽しくない授業はやっぱり一生心に残らないと私は自分の経験から思うのです。

その後、ワークショップを終えてからほぼ毎日の様に生徒らはマテリアル作成に取り組む。そこで助言やアイデアを与えるのも私達の仕事。その間、オーガナイザーであるUSAID、学校の先生、配属先、地元の診療所の医療従事者などと定期的会合をもって問題点や今後の方向性微調整などを行なった。私は、もう一つタスクを与えられ、昨年2回ほど当ミネロ市で行った大豆を使用した栄養教室の参加者を保健祭りに参加させると言うもの。市役所のプライベートでも仲良くしている職員と一緒に、一日掛けて参加者を一人ずつ訪問し、事情説明および大豆料理の販売をお願いした。こうして、当日約10の大豆料理のレシピが出回ることになった。祭り当日はほぼ完売。参加者のお母さんたち大満足。オーガナイザーである医療従事者や配属先の同僚や上司も美味しく食べられて大満足。当日だけ視察にいらっしゃったUSAIDの偉いお方に活動を評価されなぜか感謝され私も大満足。

来訪者は2000人を推測。人々が来るように、準備期間から当日までラジオ、TVなどで広報。また、生徒によるダンスのお披露目、全テーマを見終えるとプレゼントがもらえるくじ引き会に参加できるようにしたり、場を盛り上げるDJや音楽の設置、DJを通して大豆料理販売の宣伝(えへ!)など多くの人々が来場するような工夫を凝らした。当日、アンケートを回収し次に生かせるようにした。何せ、政府のプロジェクトと言うことで評価が入る。私の活動とは違うのだ。USAIDの職員が、当日まで如何に目に見える結果を数値で出せるかに拘って工夫していたのが印象的だった。

任地のHIV/AIDS事情




毎月、当配属先ではその月に特別に取り組むテーマがあります。先月はHIV/AIDSとデング熱。デング熱は、2月にNGOで働くアメリカ人友人や同じオフィスを共有している同僚が罹ったり、以前自分もインドで罹ったことがあるので非常に身近。HIV/AIDSに関しては、知識もほとんどなかったし、実際にHIVと共に生きる人々と自分が知っている限りでは直接触れ合ったことがなかったので不必要に恐れていた。

2月、売春婦を対象としたワークショップを配属先とHIV/AIDSに取り組むサンタクルス市内のNGOと共催。40人ほどのセクシャルワーカーが参加し、今年2度目の血液検査で新たに4人がHIVに感染していることがわかった。任地サンタクルス県はボリビア全体でHIV感染者割合が55%、AIDS患者は51%。また、私が活動するモンテロ市は全国で第2番目に患者数が多い市。また、感染の割合も想像通り上り坂。

サンタクルス県がこんなに他県と状況が異なるのは、そのオープンな文化と交通の状況にあると言われている。性行為の際にコンドームを使用しない文化。(男性「したくない。」女性「必要性は分かっているが仕方ない。」男女「皆どうせしないじゃん。」)複数の人と付き合う、つまり性行為をもつことが誇らしいと思っている文化。過去南米最大のHIV/AIDS患者を出したブラジルの国境と近い。ブラジルーアルゼンチン間をサンタクルス県を通過して農業製品の輸出入のために物と人が絶え間なく移動する状況。当NGOによれば、対策がなされずにこのまま行くと、15年以内にはアフリカと同じように感染率が高いレッド地帯に達するとのこと。

現在、配属先の同僚と予防のためのプロジェクトを行ないたいと考えているところ。とりあえず、そのために昨晩、調査ということでHIV/AIDSに取り組むNGOを尋ねてきた。患者やスタッフを含めた定例会合に参加し、ついでにHIVと共に生きる子供達と折り紙を折ってきた。当NGOは、ボリビア国で初めてHIV/AIDSに取り組む組織として正式に認められた団体。1990年代後半、当時路上で議論をし合ってた団体発起人達役15名はほとんど既に亡くなられている。生き残っているうちの一人が現在代表を務めていた。第一印象は、頭の回転が速く、ポジティブな人生観をもち、その笑顔が見惚れるほど綺麗だったこと。彼自身、公衆衛生の修士号をもち、欧米のNGOやUNAIDSなどの国際機関から資金をもらって組織を運営している。

スタッフは、事務、教育者(ワークショップのファシリテーター)、精神分析医、学生(ボランティア)などから構成されている。スタッフ、患者を含めて、体全身から漲る温かいポジティブなエネルギーを感じた。一つの出会い、一瞬のおしゃべり、一回のスマイル、一度の挨拶と抱擁とキス、一言一言を大事にしている人たち。不安、恐れ、苛立ち、絶望、失望、悲哀、卑下、恨み辛みの一つも感じられなかった。ボリビアに来て1年4ヶ月。今まで出会った人、これから会うであろう人々の中で、私の人生観により大きな影響を及ぼす予感がする人たちとの出会いになった。

Thursday, April 05, 2007

あたたかい心で


あたたかい心で人のなかに住め。

人のあたたかさは、自分の心があたたかでいなければ分かる筈もない。


-吉川 英治

Wednesday, April 04, 2007

雨の降る朝




4月、こちらでは雨季の終わり。秋の到来。
なんていっても、日中は30度まで通常どおり上昇。
木の葉が舞い降りるなんていう、日本の侘び寂び的光景はこちらでは皆無。
ぎらぎらに照りつける太陽に、バナナの葉っぱ。こちら熱帯のアイコン。

この時期、オレンジ、みかん、グレープフルーツ、レモンといった柑橘類が市場に出回る。
安いときはグレープフルーツ5個で10円、レモン1ダースで10円とか。
更に安く手に入れたいときは、ちょっと郊外まで行ってそこらへんにある
グレープフルーツの木からもぎ取るのも可。

今朝方、雨と伴に音をたてて風が部屋の中を通り過ぎていった。
閉めていたはずのドアが開いて、カーテンが私が寝ているベッドまで近づいてきた。
手を伸ばすとそっと優しく触れてくれた。手がじわっと温まった。
あの子が私を訪ねてくれた。いい朝だった。

Tuesday, April 03, 2007

サナギよ


知って欲しい。

君がまず自分を大事にすることで、君の周りの人を大事にできるってことを。
君が君自身を愛することが、君の周りの人間に愛を分け与えていることを。
君がこの世の中に存在して、この世の人々に初めて夢や可能性を与えるんだってことを。

辛いときは甘えていいんだよ。悲しいときは涙を流しなよ。だけど楽しいときは、笑って。その君の綺麗な笑顔で私を、母を、皆を幸せにしておくれ。幸せを分けておくれ。一人で独占しないで。急に蝶々になって一人で行ってしまわないで。

知って欲しいんだ。さなぎのままの、そのままの君を皆が愛しているってことを。
さなぎに伝えたいんだ。

May the Earth protect you. May the natural force let you realize that you are not alone. May the sunlight warm your spirit and encourage you to find your way back to us.

Sunday, April 01, 2007

結婚と友人。寂しさと私。



最近、大学の男友達が結婚するという報告をくれました。

自分のことのように嬉しさで心温まる一方、
ちょっと寂しくなってしまいました。

先を越されて悔しいから。あわよくば彼と結婚したかったから。
とかいう理由からじゃないんです。

大好きな友人が、魂的にどこか手の届かない遠いところに行ってしまいそうな気がして。
学生のときのように馬鹿騒ぎしたり、お宅にお邪魔したり、遅くまで飲んだり、
ちょっとじゃれたり。そんなこと、奥さんができたらあっちがよくてもこっちが恐縮して
できないさ。

結婚か。自分の結婚は絵に書いたように美しいけれど、
大好きな友人の結婚は時として嫌だなぁ。。。世界中の友よ、結婚すんなっ!

今日も勝手でスミマセン。
写真は、毎月各地の診療所の医療関係者がコミュニティー向けに行なう情報共有会議。どのような病気が、どの層に多く、幾らの経費がかかったか、どのような住民参加型活動を行ったかなどを住民代表者を中心に伝達するもの。今回は、青空の下での会合。大雨が途中で降ったりして大騒ぎ。今回は、12月と2月に当診療所が管轄下となっている2つのコミュニティーで開いた私の「2歳児以下栄養改善プロジェクト」も紹介され、笑顔で感謝され、住民との距離もぎゅっと縮まったような気分になる。

Ay, ay, ay


Te amaré con el espíritu hasta que ya no exista mi cuerpo.
Sin tu presencia a mi lado no se como podré yo vivir en esta Tierra.
¿Me puedes permitir amarte como antes nos amamos por los años?
Te he siempre amado. Te sigo deseando. Vas a estar en mi corazón para siempre.
Solo que no sabía yo como especial tú eras para mí hasta que haya separado de ti.
Jamás tu corazón volverá llorar. Te abrazare cuando te sientes triste. Yo te amo.

写真は、近所のベジタリアン料理屋さんの豆料理。私、この料理屋の常連客です。